読書メモ『不平等な生き方』

生き方の不平等――お互いさまの社会に向けて (岩波新書)

生き方の不平等――お互いさまの社会に向けて (岩波新書)

35P『当初所得可処分所得による貧困率
 再分配所得による貧困率の方が高い
41P 教育の中身は階層化した
 教育社会学刈谷剛彦;努力ややる気に階層性がある
45P『自分とつながりをもつのはわが子だけではありません。事実、年をとって社会保障という社会制度から恩恵を受ける場合、自分の生活を支えてくれるのはわが子のみならず、そのほか多くの他人の子なのです』
158P 1980年代日本の高齢者は誰と同居しているかによって所得格差が大きかった、稼ぎ手である子供世代と同居し所得保障を得ることができた
161P 就労している高齢者の所得は、ある程度ある 『働けるうちはいつまでも』
162P 『65歳以上高齢者の労働参加率』 グラフ(OECD2007)
171P 『65歳以上高齢者がいる世帯構造分布』
 読み;子世代と同居する三世代世帯割合    ↓
     一人暮らし、夫婦のみ世帯、核家族世帯↑
 ☆核家族世帯の上昇(高齢者のいる核家族
  親(二人親・一人親含む)と未婚の子からなる世帯
⇒若年層の晩婚化、未婚化は親元を離れる時期を遅らせ、その遅れがさらに長引いて親は65歳以上になっていった。
⇒「子育て期間の長期化」
178P『高齢者がいる世帯の世帯構造別貧困率の変化』
 ・女性の年金権が保障されてから高齢女性の経済状況は改善した。
183P 三世代世帯にいる高齢者
 2007年時点で 2割
 中身の変化あり 高齢者自身が世帯主である割合
 1986年19.7%、1995年31.5%、2004年36.1%
 *かつては三世代世帯では、親と同居する息子が世帯主となって家計を担い、親を支えていた
  高齢者が子世代と同居しても依然、家計を支え、家計支え、世帯の中心を担っている場合が増えている
 *つまり同居の意味が、子世代の経済状況によって違います。
185P『高齢独り暮らし世帯の婚姻関係別貧困率
2000年代半ば 高齢独り暮らしの大半は死別(女性8割、男性7割)
 未婚でずっと一人暮らしなのか、離婚後に一人ぐらいなのか、あるいは死別後に一人暮らしをしているのかによって、経済的リスクは異なる。
 『高齢独り暮らしの未婚男性は、死別、離別よりも貧困率が高い』
190P『格差社会とは、実は、生活圏自体が分断される傾向にあって、わが身のこととして実感できる生活体験が限定的な社会』
210P『追体験できないわが身をしっかりうけとめて、他者をおもんぱかること』
  『教育を受けることの最終的な目標の一つは、この社会的想像力を研ぎ澄ますこと』
214P『たまたまの要素への抵抗力や対応能力は、どの程度の体力や資力・財力をもっているか、どの程度の支援ネットワークをもっているのかというような「蓄え」の量によってことなって』くる
216P『「見える」ことから格差を考え、不平等を検討する』
 みること、他者感覚を持つこと